ごっこあそびに想いのせて

,Tokyo,Japan

Description

この作品は「会話の時にどれぐらい相手の感情や気持ちを汲み取って話せるか」がテーマになっています。

私には「人間はなぜ会話の時に相手の感情や気持ちを無視したり、汲み取れなかったりするのだろうか」という1つの疑問がありました。この疑問の答えを見つけるべく、長らく感情の行き違いを続けてきた父と母に協力してもらい、自作の脳波検出描写装置を用いながら会話をしてもらう実験をしました。

自作の脳波検出描写装置について:ラッセルの感情円環モデルがX,Y軸の2次元平面図で表されていることに着目して、取得した脳波を2次元平面図上に描写できないかと考えました。まずはラッセルの感情円環モデルのX軸「快・不快」、Y軸「覚醒・眠気」に関する脳波を簡易的に測定して、リアルタイムでX,Y平面上にその割合を描写する装置を製作し、脳波を感情に置き換える試みをしました。これをさらに応用して、2人の人間の感情的距離を描写できないかと考えました。まずは2人(父と母)に会話してもらいながら脳波を測定して、それぞれの脳波を分析して2次平面図上に1秒ごとにプロット。

このプロットされた位置の距離(父脳波プロット位置と母脳波プロット位置の間の距離)を感情の距離として表せるのではないか、さらにはその描写された距離の遠近を見ながら会話をすることで父と母の関係性の修復を試みることはできないかという着想を得て、父と母に協力してもらい実験を行いました。最終的には、その実験の記録映像を用いたビデオインスタレーション作品として発表しました。

Artwork details

作品名 : ごっこあそびに想いのせて
制作年 : 2017
サイズ : (W)4m x (L)6m x (D)2.4m
素材 : 自作の脳波描写装置、プロジェクター、メディアプレーヤー、モニター、木材、紙、サインペン
撮影 : 松尾宇人

Exhibition details

展覧会名 : ごっこあそびに想いのせて
期間 : 2017.04.19 - 2017.04.30
場所 : Art Center Ongoing, 東京